北米3月雪山【サバイバルキャンプ】食料は?のろしを使った救援訓練とは?

登山
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私が北米の州立大の航空学生だった時

訓練の一環で、サバイバルキャンプを

行いました。

どうしてそのような訓練をおこなうのでしょうか?

その理由や、その時に体験したことをお伝えしたいと

思います。

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北米3月雪山【サバイバルキャンプ】食料は?のろしを使った救援訓練とは?

私が、通っていた州立大には、パイロットを養成するコースが

ありました。

将来的に、大手航空会社でパイロットとして働くためには、

必須と言われているコースです。

その学校で卒業するためには、大学の一般的なコースと

航空関連のコースを合わせて、各セメスターごとに7科目の

授業プラス飛行訓練を受けなくてはならないという、

とてもハードなコースでした。

テストで基準点以下を1科目でも出せば退学といった厳しさです。

1年生の最初のセメスターが終わったときには40名いた生徒が

30名になっていました。

いつも授業以外は図書館で勉強ばかりでしたが、空を飛んでいる

ときは幸せな気分でした。

もちろん、訓練なので楽しめることばかりではありませんが、

空中での3次元での動きはとても複雑で、そこに気温、空気の濃度、

風の強さや向きなど、色々な要素が絡まりあった環境で飛行する

ことは普段日常では味わえないことの連続でした。

ついつい前置きが長くなってしまいましたが、今回、お話する

サバイバルキャンプは、そのコースに含まれる必須の訓練でした。

内容としては、自分で飛んでいる航空機にトラブルが起こり、

山中に不時着をしてしまったという想定になっていました。

サバイバルキャンプということもあり、基本は2人1組で

ペアを組んで行動することになりました。

私は運がよく、「Cadets」というプログラムで、訓練を積んだ

生徒と組むことができました。


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サバイバルキャンプとは言っても、今回の目的は2泊3日を

雪山で過ごし、帰る前日には「のろし」をあげて、それを

上空に飛来する航空機で確認をしてもらうというものでした。

当日、生徒が何組かに分かれて、トラックの荷台に乗り込んで

いきます。

そして、各目的地で分散して2人のペアごとに車から降ろして

いきます。

ついに私たちの順番がきました。重い荷物約20kgの荷物を

背負って森の中奥まで入っていきます。

途中、帰りが分かるように木々に蛍光テープを結んでいきま

その時に、指導教官が確認で来るときに分かるように

コンパスを使って進む方向、帰りの戻る方向を書いておきます。

正直、重い荷物を背負って圧雪されていない道を歩くのは

大変でした。

気が遠くなっているころに、丁度、森が少し開けているところに

出ることができました。

これはとても大切なことで、特に「のろし」を上げる

場所には最適でした。

雪も木が密集しているところよりも少なかったので、

早速、暗くなる前にテントや焚火の準備を始めました。

その地域の森は、針葉樹帯で、まっすぐそびえたつ松の木が

あり、葉も青々としていました。

そこで、まずは葉を集めて寝床となる雪の上に敷き詰めていきます。

そして、テントの設営ですが、立派なテントは使用不可でしたので、

持参したビニールシートを使ってテントを作りました。

作り方は、ビニールシートを円錐形に巻きます。形を維持する

ためにロープを使って引っ張ります。

足元は細く入口は広くといった感じで、入った後に出口を

枝や葉などで塞ぎました。

寝床の準備ができたら、次はキャンプファイヤーの準備です。

開けた場所だったこともあり、陽にあたって岩が飛び出ている

ところがあり、それを集めて円く囲いを作りました。

今度は、枯れ木や、倒木の皮を剥がして(これが良く燃えます)

集めました。

火を起こしたら、今度は食事の準備です。

今回の訓練では食料は多めに見てくれたので、簡単にできるパスタ、

パスタソース、缶詰、スナック菓子なども持参することができました。

私の相棒は何と、大きなステーキ肉を持ってきていました。

よし、これを焼くぞと張り切って肉を拾ってきた木の枝に刺して

キャンプファイヤーの上で炙り始めました。

映画「スタンドバイミー」のワンシーンのようです。

ここで、キャンプに慣れている人は疑問に思ったのではないでしょうか?

「はたして、キャンプファイヤーの直火でステーキが焼けるの?」と。

答えは「ノー」です。長時間焼いていれば、焼けるのかも

しれませんが、想定する時間では全くなまでした。

私もすすめられて一緒に食べましたが、外側だけは焦げ焦げ

でしたが、中身は完璧になまでした。

もう、野生動物の一因になった気分でした。

幸いにもお腹をこわすこともなかったですが、とても貴重な

体験となりました。

あの場では難しかったのですが、答えとしては鉄板を置いて

その上で焼けば良かったのですが、さすがにそのようなものは

持ってはいけませんでした。

食事が終わったら、片付けをして、食料は念のため、木に

ぶら下げました(熊は冬眠しているとは思いますが、念のため)。

そのうちに辺りは暗くなってきました。周りには町の光が

一切ないので、本当の意味で真っ暗です。

キャンプファイヤーの灯かりがとても暖かく感じました。

時がゆっくりと流れました。星の下で、相棒と色々な

話をしたことは今でも良い思い出です。

今回の、キャンプで一番困ったのは、トイレです。

ヘッドランプをつけて、場所を探します。自然保護のことを

考えると場所は決めずにその都度、場所を変えて

用を足しました。

そんなことをしていると、寝る時間になりました。

保温性を考えて、寝床は2人が各自寝袋に入って並んで

ぴったり位な感じで、入ったら蓋を閉じないといけないので、

完璧に準備ができてから入る必要がありました。

かなりの寒さを覚悟していましたが、私の寝袋は―18度

まで大丈夫なものでしたので、温かく寝ることができました。

ただ、開いている口元は冷たく感じました。

少し怖く感じていたのは、外で動物の吠える音が鳴り響いて

いたことです。どうやらコヨーテのようでした。

翌朝は、寝床の近くで動物の歩く音で目が覚めました。

しばらくじっとしていると、聞こえなくなりましたが、

何だったのかは、今でも分かりません。

(救援用のろしの上げ方)

いよいよメインイベントと呼べる「のろし」上げる日に

なりました。

基本的に、救援ののろしは、各場所、三か所で煙を出します。

(三角形を作る感じです)

のこぎりを持って細めの木を伐ります。3本を1組にして

スタンドを作ります。そこに棚を作って、燃えやすい

木の枝や皮を置き、その上には柱となる木に松の葉がついた

枝を引っ掛けていきます。

飛行機が飛来する時間に合わせて、火を付けます。

火が葉に届くと真っ白な煙がもくもくと出ました。

本当にすごい量です。

間もなくすると、確認する飛行機が上空に現れました。

翼を左右に揺らして、確認できたの合図をしてきました。

準備の割にはあっけなかったのですが、上手くいって

良かったと思いました。

相棒とも、良かったと言ってお互い喜びました。

翌日も、天候は安定してくれたので、それだけは

助かりました。

(このような訓練は必ず許可が必要ですのでどこでも

できるものではありません)

今回は、緩めの訓練でしたが、実際に森の中で

サバイバルをすることになったら、より大変です。

今回のように、航空機の遭難はそれほど、起こることでは

ありませんが、登山などで道に迷ったりすることで、

遭難する可能性は誰にでもあると思います。

その時に、慌てることのなりように、生き残るための

準備はいつでも必要だと思います。

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