木曽駒ヶ岳登山に行ってきました。
木曽駒ヶ岳は中央アルプスの最高峰で
標高は2956mあります。
山行前に木曽駒ヶ岳について色々と
調べてみたのですが、なかなか直接
伝わってくる情報が見つからなかった
こともあり、不安が少しありました。
実際に体験をしたルートについてや、
難易度について、私自身の感想を
述べたいと思います。
【木曽駒ヶ岳】登山ルートは?
木曽駒ヶ岳は以前、アルピニストしか行けない大変な場所だった
そうです。
しかし、現在では標高2650mにある千畳敷カールまでロープウェイを
使って行くことができるので、アクセスがとてもよくなっています。
まず、交通アクセスについてはこちらをご覧ください。
(車、電車、高速バスでのアクセスについて確認ができます)
ロープウェイの乗り口のある「しらび平駅」には、マイカーで
行くことができないので、路線バスを使用することになります。
日帰り登山をする方も多いと思いますが、ホテル千畳敷に宿泊すると
通年、路線バスとロープウェイと宿泊がセットになったお得なプランが
ありますので、ご利用してみてください。
今回、私たちも利用しましたが、とても快適でした。
登山前日、ロープウェイでホテル千畳敷についたのは(ロープウェイの駅が
ホテルと直結しているので、とても便利です)午後2時頃でした。
それから、部屋に案内されて入ってみるとビックリするほどきれいな
和室でした(山小屋では絶対にありえないという意味です)。
窓からは宝剣岳が目の前に大きくそびえているのが、よく見えました。
天候も良かったのですが、午後の3時過ぎからは雲に覆われて、
山の景色もほとんど見えなくなりました。
翌日の登山当日の天気は、午前中は曇りで風も強く、回復は午後から
という予報になっていました。
私たちは、翌日の装備の準備やマップを見ルートの確認や、万が一
天候が悪化した時にどうするかを話し合いながら、夕飯の時間を
待ちました。
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ところが、不思議なことに時間が進むのが遅く感じ、いつまで
たっても夕飯の時間がきませんでした。
そうしているうちに、眠くなり、うたた寝をしてしまいました。
結構な時間気を失っていたのですが、 起きてみると何とまだ夕方
4時すぎではないですか!こんなに時間がゆっくりと進むのを感じたのは
初めてでした。でも、これってとても贅沢なことなのかもしれませんね。
夕食もとても良く、ご飯もおかわりができたので、お腹が一杯に
なりました。
だんだん、明日本当に登山に行くの?という気持ちになってきた
ことを友人に話すと、友人も同じことを思っていたそうです。
夕飯の後は部屋に戻って、装備の確認をしながら、もう一度
気持ちを引き締めてから寝ました。
ロープウェイで一気に高いところまで、来てしまったせいか
頭痛がしてよく寝れなかったのですが、大きく深呼吸を
しながら、横になっていると朝までには頭痛も治っていました。
睡眠不足にもかかわらず体調はよく、布団を畳んだりしながら、
今日、どのように登るか考えていました。
窓の外を見ると良いほうに天気が外れて、空は青く快晴でした。
その日は、移動性の高気圧が通っていくことが分かっていたの
ですが、思ったよりも早く天気が良くなりました。
朝食を済ませて、必要な荷物だけをザックに入れて、残りの
荷物はホテル千畳敷にある、専用の和室(スタッフに聞くと丁寧に
教えてくれました)に預けました。
ホテル千畳敷の出口に長椅子があるので、そこでアイゼンを履かせて、
朝8時30分頃に出発しました。
(木曽駒ヶ岳登山には8本爪以上のアイゼンをおすすめします)
ホテル千畳敷から出ると、北東側に登山道に下っていく場所があります。
そこから少し下ると、最初は比較的平坦な道を歩くのですが、雪が柔らかく
アイゼンだけだとブーツの上くらいまで、潜ってしまう箇所がありました。
(ゲーターは身に着けた方がいいと思います)
約20分ほど歩くと八丁坂あたりになり、ここから斜度がどんどんきつくなります。
(振り返るとこんな感じです)
八丁坂から乗越浄土までは結構急な坂なので、一歩一歩ゆっくり登って
いくのをお勧めします。ゆっくりと同じペースで歩く方が、結果、
安全ですし(場所にもよりますが)、より早く目的地に着けると思います
(何度も休みながらいくよりも)。
その日は、私たちが最初の登山者だったようで、途中トレースが分からなく
なる箇所があったのですが、よく全体を見渡すとトレースを見つけることが
できました。
トレースから外れると雪が柔らかく、やはりブーツの上位まで雪に
埋もれました。やはりラッセルは疲れます。
もう一つ、今回良い方に誤算だったのは気温です。
今回は、厳冬期の標高が3000m近くまで登るので、結構着こんで
出発したのですが、登り始めると、もう本当に暑くて暑くて、
まるで残雪期の登山をしているかのようでした。
朝、出発したころはまだ風が残っていて時々強い風が吹いたのですが、
それでも我慢ができず、中に着ていたものや、ニット帽を脱ぎました。
ゴーグルもまったく必要なく、サングラスで十分でした(紫外線は
本当にこわいので、必ず目の保護は必要だと思います)。
八丁坂から乗越浄土の3分の2くらいのところで、さらに坂は急になる
のですが、明らかに直登した足跡が見えました。
それに気を取られていると分からなくなるのですが、実は、右方向に
伸びる緑色のロープがあり、夏の登山道のようなトレース(雪道ですが)が
左右にジグザグに乗越浄土まで延びていました。
その道は適度に踏み固められていたので、柔らかい雪道をラッセルすることを
考えたらとても楽に歩くことができました。
しかし、ここは今回の登山で一番急な斜面だったので、気を付けて慎重に
登りました。
それから間もなくして乗越浄土に到着しました。上に出るとさすがに
風が強く吹いていました。
早々に写真を撮って、行動食(アルミパックに入ったゼリー)や水分補給を
してから、次の中岳を目指しました。
宝剣山荘や天狗荘の目印がありましたが、念のためマップとコンパスで
方向を確認してから歩きました。
山荘を抜けると中岳(標高2925m)が見えたのですが、結構高い山に見えました。
途中、西からの風が吹いていたので、顔を背けながら歩きました。
しかし、道は広く危険な個所はありませんでした。しかし、巻き道も
あるそうですが、危険個所があるらしいので、使わない方がよいと
思います。
中岳頂上直下は、多少の登りになりますが、それほど大変では
ありませんでした。
中岳の頂上に着くと、ゴツゴツした岩がありますが、そこを真っ直ぐ
通り過ぎていくと、今度は下りになります。
多分、この付近が冬場はよく凍結していて滑りやすい場所と言われている
ところだと思いました。
その日は、温かかったにも関わらず、雪面は多少堅めでした。
ここがアイスバーンになっていると、ところどころ岩が
出ているところがあるので、危ないと思いました。
下ったあとは、駒ヶ岳頂上山荘を右手に見ながら緩やかに
登っていきます。
山荘を越えると、また登りになりますが、緑のロープが
張ってあり、特に間違える個所はありませんでした。
ゆっくり歩きましたが、そのうちに木曽駒ヶ岳の頂上に
無事に着きました。
頂上からの景色はとてもよく、遠くまで見渡すことが
できました。
写真を撮って景色を満喫してから、同じ道を戻りました。
登山は行きよりも帰りの方が、怪我などをすることが
多いので緊張感をもって歩きました。
しかし、自分的には帰りの方が、ちょっと大変に思えました。
木曽駒ヶ岳を降りてると、今度は先ほど降りてきた中岳への
登りになります。これが意外と急坂に感じます。
(この時間帯になると木曽駒ヶ岳に向かう登山客が増えてきました)
けれど、その後、乗越浄土までは特に問題なく行けました。
(思わず宝剣岳に登りたくなるのですが、危険な山なので気持ちを
抑えて帰ります)
そして、最後の千畳敷カールの下りです。ここからは
結構、急なので慎重に降りました。
でも、この時にはほどんど風もなく、本当に春の陽気の
ようにポカポカしていて、信じられないほどの温かさ
でした。
ある程度下に降りたところで、坂が緩やかになってきた
ところから、尻セードで滑って降りました。
今回も、無事に戻れて良かったと思いました。
最高に気分の良い登山でした!
【木曽駒ヶ岳】難易度は?
実際に、木曽駒ヶ岳に登ってみて技術的に難しく感じるところは
ありませんでした。
乗越浄土までが、一番の急登になりますが、アイゼンワークが
しっかりしていれば大丈夫だと思います(特に下りが注意)。
中岳から木曽駒ヶ岳に向かう途中の中岳からの下りは、日によっては
凍結している場合もありそうなので、念のため注意してください。
そして、木曽駒ヶ岳周辺は強風地帯で有名らしいので(毎年のように
木曽駒ヶ岳に登山に来られる方に聞いたところ、今日の風はいつもの
半分くらいと話していました)、風対策(飛ばされないようにする姿勢
のとり方などを知っておくほうがいいと思います)や、前日の天候が
急変するのを見ると、やはり悪天候が予想されるときは、無理をしないで
中止するくらいの心の余裕を持つ方がいいと思います。
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