2012年の正月休みに2泊3日の硫黄岳と

赤岳登山にいきました。

 

硫黄岳(2760m)と赤岳(2899m)は

八ヶ岳連峰にあり、赤岳が最高峰に

なります。

 

硫黄岳と赤岳は近いので1日目は

赤岳鉱泉から近い硫黄岳をめざし

2日目は行者小屋から近い赤岳に

行くことになっていましたが、思うように

いかないのが登山だと思い知らされた

登山となりました。

 

厳冬期登山なので、キーになるのは

天候などのコンディションだと思って

いましたが、今回の山行を通じて私が

気づいたことなど触れたいと思います。

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【硫黄岳・赤岳】厳冬期登山ルートは?

まず硫黄岳・赤岳へのアクセスですが、一番ポピュラーなのは美濃戸口だと

思いますが、そのほかにもいくつかのアクセスポイントがあります。

 

私たちは、茅野駅経由でバスを使って美濃戸口まで向かいました。

(バスのチケットは茅野駅を降りたところにあるチケット売り場で購入できます。

往復券を購入するとお得です。)

(アクセスについてはこちらをどうぞ)

 

好日山荘では現在セール中です)

 

私たちも美濃戸口から出発しました。天候は曇り。路面には少しの雪が

固まっている感じでした。

 

 

 

 

 

 

 

ここから舗装された道を東に約1時間歩き、最初の分岐点のある美濃戸山荘

向かいます。

 

途中に、赤岳山荘があり、山荘近くに駐車場もあるので、ここまでは車で

行くことができるのかもしれません(そこまでは確認しませんでした)。

 

 

美濃戸口山荘に到着しました。こちらで、てんぷらうどんを食べて

お昼を済ませました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここに赤岳鉱泉方面に行く北沢と、行者小屋方面に行く南沢

分岐があります。

この日の目的地は赤岳鉱泉でしたので、北沢ルートを行きます。

 

アイゼンを履いていたので、スピードはゆっくりでしたが、

結構歩きやすく、足取りは軽かったです。

 

北沢ルートは南沢ルートとは違って、高低差があまりないので、

体力的には楽だと思います。

 

ただ、気温は低く、他の登山者のザックに付けてある、ペットボトル(多分もとは温か)の

ほうじ茶が凍っていました。

 

私たちは水筒にお湯をもっていったので、途中、お湯を飲んで体を温めながら登りました。

 

赤岳鉱泉には、約4時間(途中休憩を含む)で到着しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

赤岳鉱泉に到着すると、最初に目につくのが巨大なアイスキャンディーです。

 

多分、お分かりだと思いますが、アイスクライミングを練習するための人工的に作った

大きな氷の塊です。

 

赤岳鉱泉のアイスキャンディーは有名で、毎年多くの方が練習にくるそうです。

いつか挑戦したいと思います。

 

赤岳鉱泉では個室を選びました。気にしないでいいのと、荷物の置き場も広々で

やはり快適です。

 

ここで驚いたのですが、ジェット機のエンジンのようなヒーターが廊下に

置いてあって、建物内をあたためてくれているのですが、あまりにも

強力でよけて通っていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

室内は、白熱灯が一つ付いていて、あまり明るくはありませんでしたが、

逆に、日常の生活から離れて落ち着いた気持ちになれたので、とても

良かったです。

 

翌日は、硫黄岳に行く予定でしたので、持って行く荷物をサブザックに

入れて準備をしました。

 

そして、ちょうどお腹が空いたときに夕飯の時間になったのですが、

食堂の席に着くとテーブルに並べられていた食事がとても品数が

豊富で、おいしそうなものが並んでいました。

 

山の中なのに、魚があったり、鍋があったりと逆に何だこの豪華さは?と

嬉しい驚きがありました。

 

もちろん食事はとても美味しく、今まで山小屋で食べたもので、一番

満足度が高い夕飯になりました。

 

もう何だか翌日の登山のことは、心のどこかに行ってしまっていて、

明日帰ってもいい気持ちになっていましたが、やる気に満ち溢れている

友人はそうはさせてくれず、翌日を迎えました。

 

翌朝の、朝食もしっかりと頂いてから、出発の準備にかかりましたが、

外はあいにくの雪で、今日はあまり無理をしないようにして、もし

登山中に天候がより悪化していったり、登頂は難しい時は中断しようと

あらかじめ話し合ってから出発しました。

 

本日は、硫黄岳登山を終えたら赤岳鉱泉に戻り、その後行者小屋に

移動する予定でしたが、赤岳鉱泉で荷物を預かってもらえるので、

大きな荷物は置いて出発です。とても助かります。

 

硫黄岳は軽アイゼンでも大丈夫ですが、今回は赤岳登山もあるため、

12本爪のアイゼンを履いて出発です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出発して少し歩くと小さな沢が出てきます。小さな沢といってもアイゼンを

はいた状態で飛び越えていかなくてはならなかったので、正直、失敗して

怪我でもしたらどうしようと思いました。

 

2人とも無事にわたることができましたが、行く方は念のため気は抜かない

ほうがいいかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(この時のジャケットは北米に住んでいる時に購入したコロンビアのオムニテック

素材のものだったのですが、着脱可能なフリースジャケットがとても分厚く

このまま座ればビバークできそうな感じでした。)(気に入っていたのですが、

生地がはがれてきたので買い替えしました。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この年は、雪が結構降っていたので、ふかふかした雪道で、

歩くのが気持ちよかったです(あまり深いと大変ですが)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後の急坂を登ると、平らな雪原に出ました。

出発から約2時間半くらいで、赤岩の頭に着きました。

 

そこから硫黄岳頂上まで、約30~40分くらいなのですが、森林限界を過ぎたころから

あたりは雪で真っ白で、それに風も強く吹雪となっていました。

(上の写真のように周りは真っ白でした)

 

下手をするとホワイトアウトになってもおかしくない状態でした。

(実際はほとんどなっていたと思います)

 

山頂に行こうか迷っていると、1人だけ頂上に行って戻ってきた人とすれ違うときに

山頂付近のコンディションを聞いてみるとかなり視界が悪いということだったので、

少し考えてから安全のため引き返すことにしました。

 

ところが、ここで予想外の展開が待っていました。

 

ここから下ろうと斜面を見下ろすと、少し前にとおってきた道の足跡が

完全に消えていました。もちろん、先ほど話をした人の足跡もありません。

 

それも、吹き付ける雪のおかげで帰る方向もよく分からないくらいに

なっていました。

 

私は内心、血の気が引く思いがしましたが、冷静になってマップを見直しました。

 

友人にどっちだったか覚えてる?と聞くと「右」だったと思うと言いました。

 

一瞬、私も右だったかな?と思ったのですが、その瞬間「左」から来た映像が

頭によみがえりました。

 

友人に多分左で間違えないはずと言って、そちらに行くとふかふかした雪の

下にしっかり踏み固まった道がありました。

 

その後は、その道を踏み外さないように歩くと、もとの道に戻ることができました。

 

もちろんマップで確認しながら行くことも大切なのですが、このようなコンディションでは

そうもいかないことがあることを実感しました。

 

樹林帯に入るとしっかりとトレースが残っていたので、問題なく赤岳鉱泉に戻ることが

できました。

 

赤岳鉱泉で、預かっていただいていた荷物を受け取り、行者小屋に向かいました。

 

ここからは少し登りになります。途中、中山展望台に行ったのですが、そこまでは

結構急な坂で、荷物も重いし初めはやめた方がよかったかな?と思ったのですが、

 

着いたとたん、辛かった気持ちは「登ってきてよかった」に変わりました。

 

 

 

 

 

 

 

何故なら、そこから真っ白な阿弥陀岳がそびえているのが見えるのですが、

その迫力といったら、心から感動を覚えるものでした。

 

本当にきれいな山で、迫ってくるように見え、いつまでも見ていたいと

思いました。

 

しかし実際は、あまりゆっくりもしていられないので、行者小屋に向かいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

雪道のせいか、結構遠く感じましたが、行者小屋に到着することができました。

 

行者小屋の付近は雪が多く、子供たちが屋根の傾斜を使って滑り台にして

遊んでいました。

 

なんとも微笑ましい風景でした。

 

行者小屋にも個室があり、八ヶ岳の山小屋はとても快適な感じがしました

 

部屋の明かりは赤岳鉱泉と同じように白熱灯が1灯ついていました。

けれど、部屋はとても広く2人ではどこに寝たらいいのかと思って

しまうほどでした。

 

暖房は、赤岳鉱泉のように巨大なヒーターはなくて、入口にある受付付近に

石油ストーブがあったと思います。

 

部屋の中はコタツで暖をとるようになっていました。

正直、ちょっと寒かったです。

 

行者小屋でも食事はしかっりしていて、翌日の赤岳登山に向けてしっかりと

食べたあと、準備をしました。

 

翌日の天気は晴れでした。それも快晴です。しかし、このエリアはいつも

強風が吹いているので(特に高度を上げると)、気を付ける必要があると思いました。

 

登山ルートですが、行者小屋からだと地蔵尾根か、文三郎尾根の2つから選ぶことに

なりますが、地蔵尾根は途中、細い尾根があるということで、より安全を考えて

文三郎尾根を行くことにしました。

 

それでも文三郎尾根も急登が続く登山道です。雪も多いので雪崩の心配もしました。

 

行者小屋を出ると、いきなり細い道に入っていきます。最初は、本当にこれであっている?

と思いながらも、コンパスで確認しながら方向だけはしっかりと間違えないように

進んで行きます。

 

 

 

 

 

 

 

(白い雪煙が見えます。かなりの強風が吹いているのが分かります)

登っていくと斜面も急になっていきます。

 

途中、ジグザグに登山道を登りますが、見上げるように頂上に続く道を目指します。

 

かなりの急登です。足を滑らせたらひとたまりもありません。

 

出発時は、私たちの他にはあまり見かけなかったのですが、ここにきてたくさんの

登山客が登っていました。

 

ここでは、他の方にも迷惑をかけてしまうので、一歩一歩慎重に足を運びます。

 

途中、一休みしていると、頂上から降りてきた人にあいさつをしたのですが、

その人は、顔の部分が露出している状態で、皮膚の一部がグレーになっていました。

 

「凍傷になりかけていると思いますよ」と伝えると、ご自身では皮膚の感覚がないようで、

かなり驚いていました。

 

そして、ここでハッとする出来事が起こりました。

 

休憩中、私は頂上を向いていて、話をしている人はこちらを向いて私の斜め横に

いたのですが、突然、私の身体のバランスがくずれて倒れそうになりました。

 

その時に、となりの方が手を差し伸べようとしてくれたのですが、その方の手が私に

触れる前に、まるで下から誰かに押し上げるような力が働いてバランスを取り戻すことが

できました。

 

今でも不思議に思っているのですが、もし落ちていれば頭から滑り落ちていったと

思うので、本当に良かったと思います。

 

その方にもお礼を言って、私たちは頂上に向かって歩きました。

 

そして、頂上に向かう稜線に出ました。

 

すると、思った通りものすごく強い風が容赦なく吹き付けてきました。

 

 

 

 

 

 

 

本当に、風は強く真っ直ぐ立っていられないほどでした。

 

ここでまた、友人とどうするかの話になりました。

 

この日は、結構たくさんの人たちが頂上をあきらめて下山していくのが

見えました。

 

私たちも、相談の上、降りることにしました。

 

今思えば、あの時行けたかもしれないと思いますが、今まで生きてこられた

判断を信じて、慎重になれてよかったと思っています。

 

しかし、登山は登って終わりではなく、むしろ下りのほうが事故も

多いので、気を付けて下ります。

 

そして予想通り、この急斜面はかなり膝に負担がかかりました。

 

 

 

 

 

 

 

あまりにも急だったので、ななめカニ歩き(分かりにくいかもしれませんが)

状態で、左足を下にして歩き続けたので、後半、左ひざがガクガクに

なり力が入りずらくなってしまいました(治るのに1か月ほどかかりました)。

 

このことがあってから、日頃の筋トレでスクワット等の足のトレーニングを

重視するようになりました。

 

それ以来、このような症状になったことはありません。

 

 

 

 

 

 

 

(景色は素晴らしかったです)

 

帰り道は思ったよりも早く行者小屋に到着することができました。

 

今回も行者小屋まで無事に帰ることができました。

 

行者小屋で、荷物を受け取ってから、お昼(ラーメン)を食堂で食べてから

美濃戸口に向けて出発しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最初は、けっこう雪が積もった道を行きます。

 

帰りは南沢ルートで帰るのですが、南沢は北沢と比べると起伏が多く

これが登りだったら大変だと思いました。

 

南沢は美濃戸中山の南側にあるので、雪が解けている場所が結構あり、

登山道はドロドロになっている箇所が広い範囲にありました。

 

距離も、北沢よりも長いので結構時間がかかりました。

 

美濃戸口に着いたとき、バスの出発時刻が近くなっていたので、

赤岳の頂上まで行っていたら間に合わなかったかもしれません。

 

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【硫黄岳・赤岳】頂上断念理由は?

今回、体調は良かったのですが、硫黄岳山頂に行かなかったのは、

吹雪で視界がほとんどなかったのと、硫黄岳付近には崩れやすい

爆裂火口があるとのことでしたので、遭難回避のためにも

断念しました。

 

赤岳は先ほども触れましたが、頂上付近は強烈な風が吹いていたので、

安全を考えて断念しました。

 

山頂まで行くことはできませんでしたが、途中の過程を楽しむことが

できたので後悔はしていません。

 

【硫黄岳・赤岳】登山難易度は?

硫黄岳は、特に大変に思うほどの急斜面はなかったと思うのですが、

赤石の頭のある平らな雪原に出た時は、分かりにくいと思いました。

 

ただ、マップとコンパスを使用して確実に行動できる技量は

必要だと思います。

 

赤岳は、急登が続くので、確実なアイゼンワークが必要になります。

 

今回は、雪面はしっかりと踏み固められていたので、問題はありません

でしたが、柔らかい雪が降り積もった場合のコンディションはかなり

変わってくると思います。

 

その場合、雪崩のリスクも高くなると思いますので、慎重に行動する

必要があると思います。

 

硫黄岳も赤岳も、天候次第のところがあると思います。

 

冬期登山に慣れてきた方は、次のステップアップとして赤岳登山は

おすすめです。

 

それと何よりも景色がとても良いので、天気がよければ思い出に

残る登山になると思います。おすすめの山です。

 

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