ハドソン川の奇跡

出典:www.cinemacafe.net

2016年9月24日(土)にトム・ハンクス主演の

映画「ハドソン川の奇跡」が公開されました。

 

私も、以前航空関連で働いていたので、

上映前から気になる映画でした。

 

早速、レイトショーで観てきましたが、

私の想像を上回る素晴らしい映画

でした。

 

気になるキャストやあらすじ、実際に

観た感想をお伝えします。

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映画【ハドソン川の奇跡】キャストは?

 

映画「ハドソン川の奇跡(原題:Sully(サリー))」は映画俳優でも

ある、クリント・イーストウッドが監督をつとめました。

 

主演はトム・ハンクスで、映画の内容は実際に私たちがニュースで

見た映像や内容だけではなく、事故後に機長や副操縦士への責任が

追及され、まるで犯罪者扱いされるという、知られざる裏舞台で行われ

ていたやり取りが忠実に再現されています。

 

「ハドソン川の奇跡」オフィシャルサイトはこちらです。

 

(キャスト)

チェスリー・サリー・サレンバーガー機長: トム・ハンクス

ジェフ・スカイルズ副操縦士: アーロン・エッカート

 

監督: クリント・イーストウッド

 

「王様のブランチ」で映画監督のクリント・イーストウッドや、主演の

トム・ハンクス、アーロン・エッカートが上映前に映画のインタビューに

答えていました。

 

それによると、監督のクリント・イーストウッドは、実際にあった事故の

真実を順を追って説明し、次々に起こることをどのように解決して

全員生存の偉業を成し遂げた」ことを伝えたかったそうです。

 

クリント・イーストウッドは、主役をトム・ハンクスしか思い浮かばなかった

そうで、偶然にもトム・ハンクスと、機長のサリーは同じ年齢だそうです。

 

トム・ハンクスが出演を決めたのは、トッド・コマーニキの脚本を読んだら、

とても素晴らしく、すぐに出演を決めたと話していました。

 

番組からの「実在する人物を演じることで苦労したことは?」という

質問に、トム・ハンクスは「実在する人物を演じる上で求められるのは

真実で、いい作品にするためには物事や相手の言動を素直に受け

取り、表現すること」でした。

 

副操縦士ジェフ・スカイルズを演じたアーロン・エッカートは、「この作品

には英雄的行為や人とのつながりが描かれている素晴らしい話で、

誰もが共感できる、爽快な映画だと思うから出演をきめた。」と

話していました。

 

番組からアーロン・エッカートに撮影エピソードの質問がありました。

 

「映画のいいところは、いろいろな準備ができることで、クリント・

イーストウッドが事故を起こした機体(エアバスA320)を要求すると

貨物便でパーツがハリウッドに送られてきた」「それを組み立てて

プールに入れたので、セットで本物のエアバスA320の機体を

自由に使えた」「そのおかげでハドソン川のエアバスA320に

乗っているような気分になって、仕事がしやすかった」「そして

この作品のリアリティにつながっている」

 

アーロン・エッカートから見た、監督クリント・イーストウッドの

感想は「威圧感があった」「クリント・イーストウッドは、生真面目

そのもので、時間をむだにしない」

「彼の作品は気心の知れたスタッフで最高のスタッフたちで行うから

仕事がスムースにすすむ」

 

 

最後に「映画を観た人にどんなことを感じてもらいたい?」という質問

がありました。

 

トム・ハンクスは「今日は映画に行ってよかった。よく分からないけれど、

彼らが経験したことを理解してほしい。」「どれほどの奇跡だったかを

知ってほしいね」と締めくくりました。

 

映画【ハドソン川の奇跡】あらすじ

映画は、USエアーウェイズ1549便エアバスA320が、ニューヨーク

近郊のビルの間を低空で飛んできます。

 

機体のエンジンは止まっているようで、飛行機の高度はどんどん

下がっていきます。

 

そして、その機体は機長や副操縦士の努力もむなしくビルに

激突してしまいます。

 

最初にこのような映像が出てきて、一体何が始まったのか?と

思っていると、それはサリー(機長)の悪夢だったと分かります。

 

機長のサリーは、責任問題に問われていて、過度のストレスに

さらされていました。

 

映画は、2009年1月15日当日ではなく、その後に起こったことに

焦点が当てられているのです。

 

2009年1月15日に起こった「ハドソン川の奇跡」は表面上は乗客

乗員155名の命を救った英雄(ヒーロー)となっていましたが、

そのヒーローであるはずの、チェスリー・サリー・サレンバーガー

機長とジェフ・スカイルズ副操縦士はNTSC(国家運輸安全委員会)

よって、事故の責任の追及がされようとしていました。

 

乗客155名全員が助かったという奇跡を起こしたパイロットが責任問題に

問われるというのは、おかしな感じがすると思いますが、一体何故でしょうか?

 

それを説明する前に、USエアーウェイズに何が起こったのかをおさらい

したいと思います。

 

2009年1月15日15時30分頃に、USエアウェイズ1549便はニューヨーク・

ラガーディア空港を離陸しました。

 

機長はパイロットとして42年のキャリアを持つ、チェスリー・サリー・

サレンバーガーです。

 

離陸時は副操縦士のジェフ・スカイルズが操縦桿を握っていました。

 

ちなみに副操縦士が離陸や着陸をすることはよくあることです。

 

ところが離陸直後、カナダガン(鳥)の群れにぶつかり、鳥がエンジン内に

入ってしまったため、2基のエンジンが両方とも停止してしまいます。

 

飛行機のエンジンが止まると、すぐに墜落してしまうと思うかもしれませんが、

実際は、エンジンがなくてもグライダーのように滑空することができます。

 

サリーと、ジェフは最初は最寄りのたどり着ける可能性のある空港に

着陸しようと試みますが、サリーが空港に行ける十分な高度がない

ことを理由に、付近を流れるハドソン川に着水することを決めます。

 

サリーは、長年培った経験で無事に機体を着水させることに成功

します。

 

それに、付近を航行する水上タクシーや遊覧船が、飛行機を早期に

発見したため、乗客、乗員155名全員が無事に生還するという奇跡が

おこりました。

 

しかし、NTSC(国家運輸安全委員会)は、サリー(機長)が空港に

戻らなかったのは、判断ミスだったということを追及し始めます。

 

何故なら、航空機のエンジンが停止した場合は、利用できる空港や

広い土地を見つけて着陸することが重要で、水面に着水するのは

最終手段だということになっているからです。

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私も実際に習いましたが、水面に飛行機を降ろそうとしても、

その難しさから機体が大きなダメージを受けたり、助かった

あと乗客たちは泳ぐ必要があったりと、生存率が下がってしまう

からです。

 

それに、フライト・データ・レコーダーの解析では、右エンジンは

完全に止まっていたが、左エンジンは完全には止まっていなかった

と示しているとサリーたちは聞かされます。

 

そして、次にNTSCが行ったのは、コンピューターによるシミュレーションで

USエアーウエイズ1549便が、無事に空港に戻ることができたかの検証を行い

ました。

 

コンピューターの試算では、1549便は安全に空港に戻ることができたという

結果を出します。

 

そのことにより、サリーたちは犯罪者にされてしまう恐れも出てきました。

 

サリーたちは、自分たちの家に帰ることもできず、ホテル住まいが続き

精神的にも追いやられ始めます。

 

パイロット生命がかかっているサリーとジェフは全く諦めず、サリーの

提案で、エアバス社のあるフランスで、エアバスA320のシミュレーターを

使って、大がかりな検証のやり直しをリクエストします。

 

飛行機のシミュレーターは、本当の飛行機の性能や、自然環境を本物の

ように再現することができるので、その時の状況を知ることができます。

 

しかし、結果は同じで空港に戻ることができたとのことでした。

 

けれど、サリーは諦めずに実験のやり方について問いただすと、

実際にシミュレーターで実験したパイロットは、本番前に17回も

練習をしていたことが発覚します。

 

それもエンジンが止まってすぐに空港に向かっていたため、

エンジンが止まってからの208秒には、人為的要因(human factor)が

含まれていませんでした。

 

これは、今回のような緊急事態の時に正しい状況判断をして、

適正な回避行動により安全な運行をすることができるように

パイロットが学ぶことです。

 

実際に私も真夜中にシミュレーターの訓練をしたことが

あります。

 

これは疲れた状態で、わざと飛行機に数々の不具合を与えられるの

ですが、その状況に適切に対処できるか?また、ストレスが人間に

及ぼす影響を自覚するものでした。

 

映画でも、サリーやジェフがNTSCから質問されたのは、日頃から

睡眠時間がしっかりとれているか?家庭問題はないか?アルコールを

摂り過ぎてないか?ストレスを感じていることはないか?など、

判断、決断能力に関連する質問をまるで尋問するかのように

聞かれていました。

 

NTSCはサリーの主張を認め、事故直後にパイロットが原因確認して、

管制塔に緊急事態宣言をして、利用可能な空港の確認をして、実際の

行動に移る時間を着水までの208秒から35秒短くして、もう一度

シミュレーターでの検証が行われました。

 

その結果、2回とも飛行機は目的の滑走路にたどり着くことが

できませんでした

 

その後、ボイスレコーダー(パイロットの交信記録)が流され

ようやくサリーと、ジェフが乗客、乗員を助けるために最善の

判断、行動をしたことが認められるのです。

 

それに、稼働していたと思われていた、左エンジンが陸揚げされ

検証した結果、左エンジンのブレードがバードストライク(鳥が

衝突すること)によって、完全に破壊されていたことも判明

しました。

 

サリーが本当の英雄と認められた瞬間でした。

 

しかし、サリーは話しています。

 

飛行機が安全に着水して、乗客、乗員全員が無事に

生還することができたのは、クルー、管制官、船やヘリコプターで

救助活動をしてくれた人など、みんなの協力があったからだと。

 

映画【ハドソン川の奇跡】感想

私が、2009年1月15日に起こった「ハドソン川の奇跡」をテレビで

見たとき、NTSCと同じように飛行機は本当に川に着水するしか

なかったのか?と思いました。

 

何故なら、過去に着水を試みた飛行機がばらばらになり、多くの

犠牲者が出た事実がありますし、飛行機が着水に成功しても、

その後、必ず飛行機は沈みます。

 

逃げ遅れた乗員、乗客は飛行機と道連れに沈むか、逃げ出しても

極寒のハドソン川を泳いで岸まで渡る必要も考えられます。

 

人間が氷点下に近い水の中にほおり投げられれば、5分もしないうちに

体がしびれ始め、しばらくすると体が動かなくなります。

 

今回、サリーが緊急事態下で、エンジンが停止してしまった後に、

航空機の操縦を維持するためにAPU(飛行機の1番後ろについて

いる小さなエンジン)を早い時点で作動させたことも長年の経験が

あったからだと思うのです。

 

もし、マニュアルどおりに動いていたら(通常時間がある時は必要)

今回の奇跡は起こらなかったかもしれません。

 

それに、着水した後にサリーはすぐに乗客のいる客席に行き、

避難指示を行います。

 

そして、適切な指示により全員を沈みゆく飛行機から脱出させ

翼などの上に避難させます。

 

そして、サリー自身は最後の最後まで飛行機に残り逃げ遅れた

人がいないかの確認をしていました。

 

機長としては当たり前のことなのですが、死に直面している

状況下で冷静に本来の仕事である、乗客の安全確保を

徹底したプロフェッショナブルの姿勢には心が打たれます。

 

そして、航空機が着水することを確認した、その時ハドソン川で

航行していた、多くの船がすぐに救助に駆けつけたのは、

賞賛されることであって、一人一人が英雄なのではないでしょうか?

 

乗客・乗員155名の生存が確認できたときの、サリーの安堵の表情を

見て、本当に良かったなと思わされました。

 

私の個人的な「ハドソン川の奇跡」の感想は、5点満点の5です。

 

全体的な映画の完成度も高いですし、コックピットでの緊迫した

状況は、実際に操縦をしているような感覚になります。

 

映画の中で、サリーが双発のプロペラ機で訓練をしていた時の

映像も流れるのですが、飛行教官に「何があっても飛び続けること」と

言われます。

 

サリーは、その時以来42年間も飛び続けてきたのです。

 

事故当日、離陸を始めたときサリーはジェフに「きれいな景色だ」と

言います。

 

サリーは自分が一番好きなコックピットの中にいて、今でも楽しんでいる

という気持ちが伝わってくるのと、そのように生きていけるのは

本当に幸せなことだなと思いました。

 

飛行機に興味がある人だけでなく、興味がなくてもあまり

表に出ることのない航空機運航の裏舞台を見ることが

できるので、楽しみ、感動することができる映画だと思います。

 

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